
今からとてつもなくマニアックな話をします。
どうか引かないでください笑
まずこのモデルを見て”あの名作”が頭に浮かんだ貴方。
確実にアメカジ好き、ヴィンテージマニアですよね。
ここまで精巧にに作られた”USARMY トレーニングシューズ”は他にはございません。
なぜならばこの靴の創造主の熱意がとてつもないから。
80年代、アメリカにある3社のシューズファクトリーからアメリカ軍にトレーニングシューズが支給されていました。
その3社が、
CONVERSE社
PF INDUSTRIES社
MINER INDUSTRIES社
デザインは3社共に似たデザインですが、ソールのデザインなどから見分けられる場合も。
例えばコンバース社。
コンバース社のオールスターはベロやかかとにALL STARの文字が入っていますが、支給品には一切そのような装飾はされていません。
ですので仮にデッドストック、もしくはユーズドで出てきたとしても中々特定できません。
代わりにヒール内側にサイズなどの印字されていました。
古着好きはこの”掘り出し物”と出会えた時には一喜一憂するわけです。
これがどこのファクトリーブランドのものなのか。
検証するのが醍醐味の一つなのです。
当然R.C.A.の創造主もこの一喜一憂した内の一人。
これを現代に蘇らせたくても乗り越えなければならなら高い高い壁がありました。
その一つ一つを乗り越え数年かけてようやく”そのマニア達が”見誤るほどの高いクオリティーの逸品が完成しました。
当然製法はバルカナイズ製法です。
世界的に見てもごく僅かな工場でしか生産することが出来ないヴァルカナイズ製法。
この製法の特徴はソールが柔らかく、丈夫で長く愛用してもシルエットが保たれる利点があります。
しかし職人の手作業で行われるの工程が多く、熟練の技術が必要。
これらのことから同じ製法で作ることすら難しいということがおわかりいただけたかとお思います。

次にオンスですが12オンスのキャンバスを採用しています。
適度にハリ感があり、型崩れを起こしにくい厚みです。
ハードに使用したとしてもしっかりした強度があるのでで長く愛用していただけます。
そしてこの年代のUSARMY トレーニングシューズで外せないのがつま先付近サイドにある袋縫のルーズライニング当て布&サイドステッチです。
年代によってステッチの範囲が異なったりする為、このディテールはマニアからすると激アツ胸アツポイントなのです。
そして最もマニアックなポイント。
それがソールのゴムとゴムの間に布を挟み込んだフリクションテープ。
実はこのテープこそがコンバースの醍醐味でもあり難点でもあります。
このテープが採用されているがためにリペアが出来ない。
故にR.C.A.のUSARMY トレーニングシューズを作る際にもこのディテールに最も時間を費やしたと聞いています。
このフリクションテープが採用されているかどうかでこの靴の価値観が大きく変わります。

もちろん紐にもこだわっています。
コットン100%の8mmレースをこのシューズのために作製。
使い込むほどに奥ゆかしい雰囲気に育つのはシューズだけではありません。
紐も同じ速度で経年経過をお楽しみいただけます。
もちろん履き心地にもこだわっています。
インソールに長時間履いていても疲れにくいとされる高反発なインソールを採用しています。
見えないところには現代のテクノロジーを。
これぞブランドコンセプトでもある
アーカイブに敬意を表しながらそれらを「リ・クリエイト(re-create=再創造」。
温故知新=古きを知り新しきを知る。
BEKKU HOMMEが提案する大人 アメカジスタイリング
ダメージデニムパンツとボーダー柄のニット。
そしてM-65タイプのブルゾンを合わせてコーディネイトを組みました。
大人ミリタリーをテーマにしたこのコーデの足元にR.C.A.は外せません。
イカイのストレッチが効いた細身なチノパンをベースにR.C.A.をトッピング。
たまにはアメカジスタイルを取り入れて味変してみてはいかがでしょうか?


他にもベロの長さ、フォクシングテープや内側のハトメの位置やヒールに備わったテープの幅や素材など。
語ればきりが無いので今回はこの辺りで。
話せること、話せないこと多々ありますが、ここでは話せる範囲内で語らせていただきました。
”話せないこと”を知りたい方は是非ご来店いただきご試着を!